岩手県大船渡市で発生した山林火災を受けて、市は周辺の自治体と連携して、ペットと屋内に滞在できる避難所を開設していて、ホームページなどで利用を呼びかけています。
今回の山林火災で、大船渡市が開設した12の避難所は7日まですべて屋内でペットと過ごすことができず、宮古市と連携して「グリーンピア三陸みやこ」の敷地内に専用の避難所を設けました。

施設には食料などに加えて、ペット用のシーツやペットフードも支援物資として置かれています。
大船渡市赤崎町大洞の大坂明さん(76)は、2月28日に愛犬の「あずき」と一緒に避難所に移り、犬の鳴き声が迷惑になると考えて、車中泊を続けていました。
3月4日に動物愛護団体の職員から宮古市にある施設について聞き、車でおよそ1時間半かけて移りました。

大坂さんは「車中泊の時は足が伸ばせずつらかった。ここに来てからは足を伸ばすことはもちろん、犬と一緒に布団で寝ることもできて、とても助かった」と話していました。
大坂さんが住む大洞地区は7日午前に避難指示が解除され、大坂さんと「あずき」は身支度を済ませて、自宅に戻りました。
大坂さんは「早く家に帰って、普通の生活に戻りたい。それだけです」と話していました。
大船渡市は、宮古市にある避難所を利用する場合は、ホームページに掲載されている申し込みフォームから申請した上で、ペットフードや水、リードなどを持参するよう呼びかけています。
また、8日から大船渡市の旧吉浜中学校の避難所で、犬と猫を同伴する人たちの受け入れを始めることになりました。猫はケージを用意して1か所で預かるほか、犬はパーテーションなどで仕切られた場所で一緒に避難でき、ペットフードなども準備しているということです。