제목   |  [10/18] ノーベル文学賞に韓国の作家 ハン・ガン氏 アジア出身女性で初 작성일   |  2024-10-11 조회수   |  20636

 

ノーベル文学賞に韓国の作家 ハン・ガン氏 アジア出身女性で初

2024年10月10日 22時17分 ベル賞2024

スウェーデンのストックホルムにある選考委員会は日本時間の10日午後8時すぎ、ことしのノーベル文学賞の受賞者に、韓国の現代文学を代表する作家のハン・ガン(韓江)氏(53)を選んだと発表しました。

 

 

ハン氏は1970年韓国の南西部クワンジュに生まれ、首都ソウルの大学で文学を学びました。

1993年に詩人としてキャリアをスタートし、その後、小説家としての活動を始めました。

代表作には2007年に発表された小説で、ある日、突然肉食を拒否するようになった女性の行動をきっかけに、家族の葛藤や、精神が崩れていく主人公の姿を描いた小説「菜食主義者」があります。

この小説が高く評価され、2016年、ハン・ガン氏はアジアの出身者としては初めてイギリスで最も権威ある文学賞の翻訳部門にあたる「ブッカー国際賞」を受賞し、世界的に注目を集めました。

多くの作品が日本語に翻訳され、日本でも人気の高い作家です。

韓国人がノーベル賞に選ばれたのは、2000年に平和賞を受賞したキム・デジュン(金大中)元大統領に続いて2人目で、文学賞では初めてです。また、アジア出身の女性としても初めてとなります。

 

選考委員会「現代の散文文学における革新的存在」

 

 

選考委員会は選考理由について、「ハン・ガン氏の力強く詩的な散文体の文章は歴史的な心の傷と向き合いつつ、人間のもろさをあらわにしている。彼女はすべての作品を通して、心と体や、生と死の関係についてユニークな意識を持っていてそれゆえに、彼女の詩的で実験的な文体は現代の散文文学における革新的存在といえる」と評価しました。

また、ハン・ガン氏に受賞を知らせる電話をしたときの様子について、「本人と話すことができましたが、きょうはごく普通の一日を過ごしたようで、息子さんとの夕食をちょうど終えたところだったと話していました。心の準備はあまりできていない様子でしたが、私たちは12月の授賞式について話し合いました。お会いするのが楽しみです」と述べました。

 

門家「順当な結果」

海外の文学に詳しい早稲田大学文学部の都甲幸治教授は、「『菜食主義者』でイギリスで権威ある文学賞の『ブッカー国際賞』を受賞されていて、順当な結果だと思う。韓国の作家としても、アジアの女性作家としてもノーベル文学賞を受賞したのは初めてとなり、画期的だ」と語りました。

その上で、「『菜食主義者』をはじめ、女性として現代社会を生きていくうえでの困難さを扱っていて、感動的な作品も多い。韓国の音楽や映画も親しまれているが、これをきっかけに韓国の文学ももっと読まれるといいと思う」と話していました。

また、韓国の文学に詳しい天理大学国際学部の熊木勉教授は、「韓国文学は近年、日本でも世界的にも大きな注目を集め、翻訳もされてきた。多くの人に楽しんでもらい理解してもらおうと努力してきた方がたくさんいるので、それが1つの実を結び、喜ばしく思う」と話していました。

そのうえで、選考の理由について「まだ若い印象があったので正直びっくりした。韓国社会の厳しい歴史や事件を取り扱った小説はあるが、政治的なことだけではなく、人間の生き方や傷ついた姿を描きながら、その苦痛を分かち合おうという姿勢が評価されたのではないか」と分析しています。

また、ハン氏の作品の魅力について「彼女の文章は感受性が豊かで繊細で詩人のような要素があり、1つの事象に対してとてもこまやかに表現する。人間に対する共感を訴えかけ人の心の傷を細かく描いている」と評価しています。

そして、韓国人が今回初めてノーベル文学賞に選ばれたことについて、「韓国文学にとって大きな刺激になるし、より多くの人が読んでくれるきっかけになる」と述べ、さらに読者が増えていくことに期待を示しました。

 

国メディアも相次いで速報

ノーベル文学賞にハン・ガン氏が選ばれたことについて、韓国メディアも相次いで速報で伝えています。

大手紙の東亜日報は「ハン・ガン氏の作品は、人間の暴力性とそれに伴う人生の悲劇性を丹念に探求してきた」などと伝えています。

 

ソウルでの反 「誇らしい」「世界の人に知ってもらいたい」

ハン・ガン氏がノーベル文学賞に選ばれたことについて、30代の男性は「キム・デジュン元大統領以来で、とても誇らしいです。世界の人が共感してくれる文学だと思います」と話していました。

また、30代の女性は「韓国の女性が受賞することになりうれしいです。難しいテーマを直視する文学で、文章にとても力があり、世界の人にもっと知ってもらいたいです」と祝福していました。

 

ユン大統領「全国民が喜ぶ国家的な慶事」

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領もSNSで「心よりお祝い申し上げます。韓国の文学史上、偉大な功績であり、全国民が喜ぶ国家的な慶事です」とたたえました。

 

編集者「歴史の忘却に抵抗するような骨太の作品」

ハン・ガンさんの作品「すべての、白いものたちの」を担当した河出書房新社の編集者の竹花進さんは、「韓国文学は日本ではよく読まれていますが、中でもハンさんはトップクラスの人気作家です。韓国の光州事件や済州島での弾圧事件をテーマとするなど、歴史の忘却に抵抗するような骨太の作品が特徴で、“新冷戦”とも呼ばれる今の世界の状況で読まれるべき作品だと思います」と話していました。

また、「来日した際に、『自分という個人の内面を掘り下げると、その先は普遍につながる』と話されていたことが印象的でした。ノーベル賞をいつか取れるのではないかと思っていたのでとてもうれしいです」と話しています。

 

巣友季子さん「世界の文学シーンから見ても喜ばしい」

ノーベル賞受賞作家の作品の翻訳を数多く手がけている鴻巣友季子さんは、ハン・ガンさんの受賞について、「年齢が53歳と若いので驚きました。使用する人口が多くない韓国語で作品を書き、さらに女性であるという点でマイノリティーが重なっている作家の受賞は、世界の文学シーンから見ても喜ばしい結果です」と語りました。

その上で「詩的な言語を使いながら、現代の世相や歴史を描き出している点が評価されています。代表作のほとんどが日本ではいち早く翻訳されているので、国内でもこれからさらに読者を獲得すると思います」と指摘していました。

 

新宿の書店 早くも特設コーナー設置

 

 

東京都内の書店では、ハン・ガンさんが選ばれたことを受けて、早速、特設コーナーが設けられました。

東京の紀伊國屋書店新宿本店では、受賞者の発表を行う会見の様子を店内のモニターで上映し、文学ファンたちが見守りました。

午後8時すぎ、ハン・ガンさんの受賞が発表されると、歓声が上がり、続いて拍手がわき起こりました。

書店ではもともと受賞が期待される作家として紹介していましたが、受賞を受けてハンさんの作品が次々と持ち込まれ、早速、特設コーナーが設けられました。

30代の男性は「これまで韓国の作家の受賞はなかったので驚きました。一冊読んでみたいと思います」と話していました。

ハンさんのファンで、作品の舞台を訪ねたという50代の女性は「ハン・ガンさんの作品や韓国文学が好きな友達と受賞を喜び合いたいです。今、ちょうど読んでいる新作も早く読みおえたいです」と話していました。

同店の吉野祐司副店長は「アジアの女性作家が国際的に評価され、大変うれしいです。これをきっかけに韓国作家フェアなどを企画したいと思うので、多くの人に手にとってもらいたいです」と話していました。

 

海外文学ファンが集まるイベントでは拍手

ことしのノーベル文学賞の発表にあわせて海外文学ファンたちが集まるイベントが都内で開かれ、ことしの受賞者が発表されると驚きの声が上がっていました。

このイベントは、首都圏の海外文学ファンのグループがノーベル文学賞の発表にあわせて毎年開いていて、東京・渋谷区の会場にはおよそ10人が集まりました。

世界各国の作家の著作およそ130冊が持ち寄られ、参加者はそれぞれ読んだ作家の魅力を語りあいながら、発表の瞬間を待ちました。

発表を待つ間、集まった人たちはことしの受賞者を予想しあい、中には韓国の作家のハン・ガン氏を推す声も上がっていました。

そして午後8時ごろにハン・ガン氏の名前が発表されると、会場は沸き上がり、大きな拍手に包まれました。

 

 

ハン・ガン氏が選ばれると予想していた40代の男性は、「いつかは受賞するだろうと思っていましたが、まだ若いのに受賞したことに驚いています。心の傷を乗り越えていく物語や美しい文体が特に好きなところです」と話していました。

このイベントを主催した浦野喬さんは、「今回の発表には若い作家を評価しようという意思を感じられてよかったです。ノーベル賞をきっかけにいろいろな作品を知ることができる集まりを、来年も続けていきたいです」と話していました。

 

 

 

 

 

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