過労死白書 “芸術や芸能分野 長時間労働の傾向”明らかに
2024年10月11日 12時55分 働き方改革
ことしの過労死白書が11日に公表され、芸術や芸能分野に従事する人へのアンケートでほかの業種に比べて長時間労働の傾向にあることが明らかになりました。
11日に閣議決定された過労死白書では、法律に基づく過労死防止に向けた大綱の中に重点業種としてことし追加された「芸術・芸能分野」について調査や分析が行われました。
それによりますと、この分野に従事する488人に実施したアンケートで、▽1週間当たりの拘束時間が「過労死ライン」に相当する週60時間以上と回答した人の割合が35.2%に上り、ほかの業種に比べて長時間労働の傾向にあることが分かりました。
また、▽1か月当たりの休日数は「6日以下」が52.6%、▽1日の平均的な睡眠時間は「6時間未満」が41.2%でした。
そして、仕事の関係者からのハラスメントについて「傷つくことを言われた」と回答した人が42.0%、「殴られた、蹴られた、たたかれた、または、どなられた」が22.3%などとなりました。
厚生労働省は「長時間労働の削減に向けた対策を進めるとともに、芸術や芸能分野ではフリーランスで働く人も多いので、11月に施行されるフリーランスの人たちを保護する法律を周知し、過労死などの防止に取り組んでいきたい」としています。