マクドナルド、近隣中学の生徒を一律「出入り禁止」
相次ぐ迷惑行為…店舗内でオンライン授業も
飲食店での相次ぐ迷惑行為が大きな話題になった今冬、ファストフードチェーン大手の「マクドナルド」のある店舗が大きな決断をした。注文をせず弁当を持ち込むなどして入り浸り、ほかの客に脅威を与えていた少年たちが在籍している中学校を名指して「出入り禁止」にした店舗に、SNSでは同情の声が集まっている。マクドナルドの広報担当者、中学校などに話を聞いた。
「店内での中学生迷惑行為に関して、他のお客さまへのご迷惑、店舗スタッフの身に危険を感じることがございます。つきましては、〇〇市立〇〇中学校生徒の方を、当店、マクドナルド〇〇店への出入りを禁止とさせて頂きます」(いずれも貼り紙では実名)
続く迷惑行為に堪忍袋の緒が切れた――。あるマクドナルドの入り口に、「お客様各位」から始まる文章が貼り出されたのは今年1月13日のこと。現在に至るまで「通達」は掲示され続けている。店と学校は約300メートル程の距離。部活動や学校帰りなどに立ち寄りやすい場所にある。
同中学の副校長は、ENCOUNTの取材に「教育委員会から取材を受けないように」と指導があったと明かした上で、「貼り紙が出される前から、店舗で迷惑行為をしている生徒がいると学校に連絡を受けていました」と説明。店舗には、「(逸脱した行為があった場合は)警察に通報してください」と伝えていたといい、実際に何度か警察沙汰になったこともあったという。学校では生徒の行動について、「マナー指導を行っている」と説明。現在も集会などで継続して呼びかけている。 ネット上では、店に入り浸っていた子どもたちの様子を知る人から「試験期間中や短縮日程の時に、近所のマクドとサイゼに現れ、ハンバーガーや飲み物を単品で頼んで居座る。そして大声で喋る」「注文せずにお弁当持参でくるやつもいる」「注文をせず、勉強やゲームをして、店を占領していた」などの行為があったことが投稿されている。フリーWi-Fiの設備がある店舗には、「学校から貸与されたタブレットを使ってまさかのオンライン授業をマクドで受けてる」などの返信も寄せられており、店を出入りした中学生たちは長期間に渡り利用客に迷惑をかけていたことがうかがえる。
学校がある市の教育委員会の担当者は21日にSNS投稿を見て事実を知り、学校に問い合わせたことを明かした。当初は「学校以外の場所で行われたこと、また教育活動以外の場で行われた行為であるため、学校に事実確認をする予定はない」としていたが、学校が配布したタブレットを使用し、オンライン授業を受けている生徒がいたことが分かると一転、「状況に応じて対応をしていきたい」と回答した。
投稿を目にした人からは「生徒が当該店舗で相当やらかしたので、店舗側が出禁という対応を執らざるを得なくなったという印象やね。店舗側が毅然とした態度で臨むのは至極当たり前なこと」「学校名指しで出禁はなかなかすごいなw。学校側も何も対策しなかったんやろなぁ」「よほどの営業妨害になっているんでしょうね。低価格商品購入で長時間、大人数での居座り、およびバカ騒ぎが原因だろうとは思いますが、近隣の店舗で同じことをやらかすのが目に見える。学生も他に行き場がないんでしょう。マッククルーさん、たいへんですね」など同情の声が多数寄せられた。店舗の決断に「マックえらい! 中学生といえども迷惑行為には毅然とした態度で応じることは重要。叱ってくれる大人がいるって大事です」という感想もあった。
マクドナルドの広報担当者は「生徒による迷惑行為があった場合、当該中学校の方に連絡しております。管轄の警察署にも相談をしており、定期的な巡回や、問題がある行為があった場合はすぐに店舗に来ていただくご協力をいただいております」と改善に向けて対策を重ねていたことを説明。迷惑行為の詳細については「店舗のご利用の方法について、他のお客様へのご迷惑となる行為や、従業員への言動などに問題があったという、報告は受けておりますが、学校と店舗の個別案件となりますため、詳細の回答は控えさせていただきます」とした。
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