儒教精神が色濃く残る韓国の酒席マナー
コミュニケーションの潤滑油とも言われるお酒。気の置けない友人・同僚同士はもちろん、先輩や上司と親睦を深める意味でお酒を飲むこともあります。
目上を敬う儒教思想が根付いている韓国では、お酒の席でも儒教精神に基づいた礼儀作法が強調されます。お酒のマナーを知っておくとよいでしょう。
お酒の注ぎ方、受け方
目上の人へお酒を注ぐ時はビンを右手で持って、左手をビンや右ひじに添えたり、男性の場合は胸に軽く当てたりします。また目上の人からお酒を受ける時は、グラスに手を添えて必ず両手で受け取ります。
友人同士など気の置けない関係なら、片手で注いだり受けたりしても構いません。
注ぐ時は両手もしくは片手を添える
乾杯のマナー
自分の杯にお酒を注がれてもすぐには飲まず、参加者全員の杯に注がれ、目上の人が乾杯の音頭を取るまで待ちます。
乾杯の掛け声は、「乾杯(コンベ) !」または「ウィハヨ!」が定番。「ウィハヨ」というのは「~のために」という意味で、「健康のために(コンガンウル ウィハヨ)」や「成功のために(ソンゴンウル ウィハヨ)」という風に使われます。
乾杯をする時は、目上の人のグラスよりやや低い位置でグラスを合わせます。
お酒の飲み方
目上の人に対し正面を向いて飲むのは失礼にあたるため、体や顔を少し横に向け、左手でそっとグラスを隠して飲みます。目上の人が隣にいる場合も同様に、少し横を向いて飲みます。
また、目上の人より先にお酒に口をつけないように気をつけましょう
注ぎ足しはNG!
日本では上司や先輩のグラスが半分ほど空くと、すかさずお酌をする習慣がありますが、韓国ではお酒の注ぎ足しは失礼にあたるのでご注意を!
これは、亡くなった人に対する儀式の際に、お酒を注ぎ足す行為があるため。相手のグラスがすべて空いてから注ぐのがマナーです。
一方、グラスにお酒が残っている状態で注ごうとする人がいますが、これは「私が新たにお注ぎしますよ」という意思表示。そんな場面では快くグラスを空けると喜ばれます。
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