騎手になるための資格や条件について
馬が好きという子どもはいるでしょうが、競馬が好きという子どもはほとんどいないでしょう。これは、競馬というスポーツが金銭を賭けて楽しむものだからだと考えられます。そもそも子どもは競馬を楽しむための馬券を買うことができません。そのため、競馬は大人だからこそ楽しめるスポーツと言っても過言ではありません。
そうは言っても、単純に「馬が好き」という理由から、競馬に興味を持つ子どもは少なからずいるでしょう。両親がテレビで競馬を見ている家庭ならば、子どもも一緒に見ていたかもしれません。競馬というスポーツの詳細を理解していなくても、騎手が馬に乗って競馬場を駆ける姿が目にかっこよく映り、競馬騎手になりたいと考えた方もいるのではないでしょうか?そのような方は、早めに騎手になるための努力を始めることをおすすめします。というのも、騎手になるには様々な制限があるからです。
騎手になるために必要なこと
騎手として仕事を行うには、騎手免許試験への合格が不可欠です。試験を受験するまでのルートとしては、競馬学校に入学して騎手に必要とされる知識・技術を身に着けた後、試験を受けるのが一般的です。
しかし、日本に2つある競馬学校のどちらもが、入学条件を中学卒業以上から20歳以下、場合によっては20歳未満と定めています。ただし、アニマル・ベジテイション・カレッジのような騎手養成学校ならば、20歳以上でも入学できる場合があります。
入学条件としては、年齢のほかに、年齢ごとの体重制限が設定されています。そのため、入学を考えている方は、試験の勉強をするだけではなく、体型にも気を遣わなければなりません。
2種類の国家資格
騎手として仕事をするために必須の騎手免許試験は、競馬法にもとづいて実施される国家試験です。資格には、中央競馬のものと地方競馬のものの2種類があります。それぞれ該当する免許を持っていなければレースには出られないので、試験を受ける前に自分がいずれのレースに出たいか、どちらの免許が必要かを考える必要があります。
資格試験を受ける際も体重制限があります。受験勉強に力を入れていると食事が疎かになりがちです。遅くまで勉強をすることから夜食が増えて、食生活が不規則になる方が多いですが、不摂生な生活をしていると、体重が制限の上限を超えてしまい、そもそも試験を受けられなくなってしまうので注意しましょう。
試験内容は4種類
騎手免許試験では、学力試験・技術試験のほか、身体検査と面接が行われます。このうち、学力試験には筆記・口頭試験の2つがあります。内容は主に競馬学校で学習したことが出題され、合格ラインは60点以上です。技術試験は「発走」「単走と併走の走路騎乗」が行われます。
試験の中でもっとも大変なのは、やはり身体検査でしょう。体重と視力が重要視され、体重は49kg以下、視力は裸眼で両目0.8以上かつ左右どちらも0.5以上が合格条件になっています。
特に男性は、成長に伴って急激に背が伸びると、比例して体重も増えていき、49kg以下の条件クリアが厳しくなります。実際に競馬学校卒業前に、背が伸びたことで体重が基準を超過してしまい、騎手になる道を諦めた方もいます。ただし、現役で活躍している騎手の中には、180cm近い身長の方もいるので、背が伸びてしまった方も諦めず体重をコントロールしましょう。
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