韓国の秋夕(チュソク)文化
日本で言う「お盆」ではない?
日本のお盆は「ご先祖様があの世から帰ってくる」と思われているため、ご先祖様を迎える儀式を行います。
これは、仏教の行事である『盂欄盆会』に由来していると言われています。
一方、韓国の秋夕(チュソク)は農耕社会だった昔、秋の収穫が終わる前に先祖に感謝する気持ちで「차례(茶禮:チャレ)」を行うことに起源します。
こうした秋夕の慣わしは、古く新羅時代(紀元356年~935年)に始まったと見られています。
1年で月が最も月が明るく輝く旧暦8月15日には昔から盛大なお祭りが行なわれていましたが、徐々に名節としての風習が形成され、今に伝わるようになりました。
チュソクのプレゼント
韓国のチュソクではたくさんの人が家族に会いに故郷に帰ります。
女性は結婚したら自分の両親の元ではなく、旦那方の両親の元へ行く場合が多く(最近は少しずつ変わってきていますが!)その本家で祭祀を行います。
男性の兄弟が多ければ多いほど、その男性が結婚した女性との間に子供が多ければ多いほどたくさんの家族が集まる賑やかなチュソク連休になります。
こんなにたくさんの家族が集まるのは年に1度か2度...そのため、プレセントを持って会いに行くのです
小さなスーパーやコンビニから、大きなマート、デパートまでチュソク前になるとソンムルセット(プレゼントセット)が目立つ場所にドーンと置かれるようになります。
値段や内容、大きさは本当に多様ですが毎年人気なのはスパムやツナ缶、調味料、紅参だと思います。
そして、韓国では会社からもチュソクソンムルをもらえます。
そのためチュソク連休に入る前に、帰宅時などに大きなソンムルセットを抱えている会社人に出会うことができます。
チュソクの料理
1.전(ジョン)
日本ではチヂミと言いますね!
こちらはチュソクだけでなくソル(旧正月)や誕生日など家族がたくさん集まるときに必須の料理になります。
2.송편(ソンピョン)
ソンピョンはうるち米の粉を水で練ったものに、小豆や栗、すりゴマと砂糖を混ぜたものなどを包み、松葉を敷いた蒸し器で作る秋夕の代表的な食べ物です。
3.잡채(チャプチェ)
春雨や、ほうれん草、パプリカ、人参などの野菜、お肉を混ぜて炒めた料理なのですが、春雨といった長い食材を使っていることから長生きの象徴であり縁起の良い食べ物として扱われています。
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[単語]
1. 祭祀(さいし): 神々や祖先をまつること。
2. 蒸し器(むしき):蒸し料理を作るための調理器具である。