平和を願って鬼退治 浜松八幡宮で追儺式
人間社会に災いをもたらす鬼を追い払い、遠州の平和と人々の幸福を願う「追儺(ついな)式」が2日夜、浜松市中区の浜松八幡宮で行われた。
神の化身とされる「方相氏(ほうそうし)」と天皇の勅使「上卿(しょうけい)」らが、災いに見立てた3匹の鬼を追い払う節分の行事。境内は見物に訪れた地元住民らでにぎわった。
毎年地元の企業や団体の代表らが扮(ふん)する上卿役は、浜松医療センターの海野直樹院長が務めた。
赤、黄、緑の3匹の鬼が大声を上げながら見物客らに近づき、盾と矛を持った方相氏が追い回して退治した。鬼が退散すると、上卿とお供の殿上人が魔よけの弓矢を放って鬼退治の完了を告げた。
追儺式は京都府の吉田神社から浜松八幡宮に伝授された。ことしで28回目。
リンク:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200203-00000018-at_s-l22
[単語]
1.追儺(ついな):大晦日に行われる宮中における年中行事。鬼を払う儀式、または民間で節分などに行われる鬼を払う行事。
2.災い(わざわい): 人に不幸をもたらす物事。また、その結果である不幸な出来事。
3.もたらす:好ましくない状態を生じさせる。引き起こす。
4.化身(けしん):神仏などが姿を変えてこの世に現れること。
5.上卿(じょうけい):平安時代以降の朝廷において、公卿が関わる組織や儀式・政務・公事などの各種行事における役目の中の筆頭の者を指す。