男らしさ、女らしさとは…「性の多様性」授業 児童の答えは
福岡県みやま市瀬高町の大江小で17日、「性の多様性」がテーマの公開授業があった。同小は昨年度から、性別による固定観念の解消や、性的少数者の理解につなげる授業に、市内では先進的に取り組む。「男らしさ 女らしさ」をテーマにした授業をのぞいてみた。
授業には5年1組の30人が出席。市内の小中学校教諭たちも見学した。
冒頭、担任の久々原祐史教諭(31)が「男らしくない、女らしくないと言われたことはありますか」と質問。女子は「ご飯のときあぐらをかいていたら」。男子は「野球で速い球を打てなかったとき」などと発表した。
次に、男らしさ、女らしさとは何かについて、児童が挙げてゆく。男らしさは「力が強い」「リーダー」「足が速い」。女らしさは「化粧」「髪が長い」「本が好き」などが出た。
続いて、自分に当てはまる項目を選んだ。ある男子は「小さい子が好き」「器用」という女らしさに、ある女子は「ゲームが好き」「活発」という男らしさに丸をつけた。結果を受けて、久々原教諭が「男らしさ、女らしさで男女を分けられるの?」と聞くと、児童から「男女は関係ない」との声が上がった。
ここで「性の多様性」授業のまとめ役である吉村明子養護教諭(43)が登壇し、「自分らしさを尊重する方向に社会は変わりつつあります」と説明。女子がスカート、ズボンのどちらも選べる制服を導入した、ある高校のニュース映像を見せた。
最後に「男らしく、女らしくなった方がいい?」と問われると、児童は「いや、自分らしく」「みんなが認め合えばいい」との意見でまとまった。
リンク:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191018-00010006-nishinpc-soci
[単語]
1.冒頭:文章・談話のはじめの部分。 物事のはじめの部分。
2.あぐら:両ひざを左右に開き、両足を組んで座ること。
3.器用:要領よく、いろいろな物事を処理すること。からだを思うように動かして、芸事・工作などをうまくこなすこと。
4.活発:元気で勢いのよいさま。行動・活動などが生き生きとして盛んなさま。
5.登壇:演説などのために壇にあがること。