<処理水海洋放出>前環境相「1年悩んで言った」
原田義昭前環境相は毎日新聞政治プレミアに寄稿した。東京電力福島第一原発の処理水をめぐり、希釈して海洋放出すべきだという発言をしたことについて「1年近く考え、批判があることも覚悟しながらも、あえて発言した」と語った。
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原田氏は環境相に就任した昨年秋に現地を視察した。その時からどうすべきか悩んでいたという。専門家などから話を聞いたとし「国際的な基準でも安全なレベルだ」と言う。
また「力づけられたのは原子力規制委員会の更田豊志委員長が『制限値以下に希釈して海洋放出すべきだ』と発言していることだ」と語った。
そのうえで「『安全』と言ってそれでよいというわけではない。漁業者や地域の皆さんの懸念は当然だ。だから私も悩んだ」と説明。「全国漁業協同組合連合会(全漁連)に対しても地域の皆さんに対しても、私の発言で驚かせ、心配をさせ、悩ませたことについてはまず謝らなければならない」とした。
一方で「おわびはおわびとして、海洋放出しかないという私の考えは変わらない」と述べた。
リンク:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190926-00000014-mai-pol
[単語]
1.寄稿:依頼されて、新聞や雑誌などに原稿を書いて送ること。
2.処理水:水を使用目的にあわせた水質にするための、または、周辺環境に影響を与えないよう排出するための各種の処理。
3.希釈:溶液の濃度を溶媒を加えて薄めること。
4.懸念:気にかかって不安に思うこと。