サルもつらいよ「花粉症」 過去最悪レベルに涙目、くしゃみ、顔真っ赤…
兵庫県の淡路島モンキーセンター(洲本市)に集まるニホンザルに、過去最悪レベルの花粉症“被害”が広がっている。例年の2倍近い約30匹に鼻水やくしゃみ、涙目などの症状があり、センターは「今までで一番ひどい」と心配する。
同センターは1967年に開園。サルに花粉症のような症状が出始めたのは80年代に入ってからで、近年は約300匹のうち17~18匹に発症が見られた。
今年は2月中旬から症状が確認されるようになった。その数は過去最多の約30匹に上り、中には重症化したサルも。メスのプリコ(17歳)などがひどく、鼻水を飛ばしながらくしゃみをしたり、かゆそうに目や鼻をこすったりするしぐさを頻繁に見せた。
県洲本健康福祉事務所によると、同市では今年、昨年より7日早い2月16日に花粉の飛散が始まった。スギ花粉は3月前半をピークに昨年の約2・5倍、1平方センチメートル当たり約500個を確認した日もあった。「洲本ではここ10年で最も多い」と、県立健康科学研究所は指摘する。
4月に入りスギ花粉は収まりつつあるが、今度はヒノキ花粉が本格化。「人と違って対策ができないので、見守るしかない」と延原利和・同センター長(65)。花粉症シーズンの終わりを、人もサルも願っている。(上田勇紀)
リンク:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190404-00000010-kobenext-l28
【単語】
1. 花粉症 : 植物の花粉が原因で生じる季節性アレルギー性疾患の総称。
2. 涙目 : 涙ぐんだ目。泣いている顔。
眼病などのために、涙が出やすくなった目。
3. くしゃみ : 鼻粘膜の刺激によって起こる激しい呼気運動。
4. 発症 : 病気の症状が現れること。
5. 頻繁 : しきりに行われること。しばしばであること。また、そのさま。
6. 飛散 : とびちること。飛んで散乱すること。
7. 指摘 : 大切な点や注意すべきこと、欠点や過失などを具体的に取り上げて指し示すこと。
8. 本格 : 本来の格式。もともとの方式。また、それに従っているさま。本式。
本来そうあるべき方式に従っていること。また、すっかりそのようになるさま。本式。
9. 対策 : 相手の態度や事件の状況に対応するための方法・手段。
10. 見守る : 無事であるように注意しながら見る。また、なりゆきを気をつけながら見る。