全日空機 異常知らせる警告で関空に緊急着陸
27日夜、羽田空港から鹿児島空港に向かっていた全日空機が、客室内の気圧を保つシステムの異常を知らせる警告が出たため、行き先を関西空港に変更して緊急着陸しました。乗客乗員113人にけがや体調不良を訴えている人はいないということで、全日空などが詳しい状況を調べています。
全日空や国土交通省によりますと、27日午後8時40分ごろ、羽田空港から鹿児島空港に向かっていた全日空629便、ボーイング767型機で、客室内の気圧を一定に保つ与圧システムの異常を知らせる警告がコックピットで出ました。
このため、機体の高度を下げて行き先を関西空港に変更し、午後9時13分に緊急着陸しました。この便には乗客105人、乗員8人の合わせて113人が乗っていましたが、けがや体調不良を訴えている人はいないということです。
全日空や国土交通省は、実際に客室内の気圧が低下したのかどうかなど、詳しい状況を調べています。
全日空では、今回とは別の機体のボーイング777型機でも去年8月、与圧システムの異常を知らせる警告が出て、羽田空港に引き返すトラブルが起きています。この時は機体の中央部分の車輪の格納スペースにあるダクトが壊れたことが原因とされました。
「山に落ちるのではないかと怖かった」
関西空港に緊急着陸した全日空機の乗客は、空港のカウンターで別の便への乗り換えなどの手続きにあたっていました。
新婚旅行の帰りで乗り合わせた20代の女性は、「酸素マスクが突然、降りてきて、そのあとに『急降下しているので酸素マスクをしてください』とアナウンスがありました。機内は騒然としていて山に落ちるのではないかと怖かったです」と話していました。出張から帰る途中だったという30代の男性は、「最初は状況がわからず不安で、頭が痛くなってくるような気もしました。乗務員が慌ただしく体調不良の人がいないか声を掛けていましたが、機内は落ち着いていました。けが人がいなくてよかったです」と話していました。
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【単語】
1.異常:普通と違っていること。正常でないこと。また、そのさま。
2.警告:よくない事態が生じそうなので気をつけるよう、告げ知らせること。
3.体調不良:体の調子がすぐれない様子。体の不調。
4.乗り合わせる:偶然、同じ乗り物に一緒に乗る。たまたま、その乗り物に乗っている。
5.騒然:ざわざわとさわがしいさま。また、不穏で落ち着かないさま。
6.慌しい: 物事をしようとしてしきりにせきたてられるさま。落ち着かなくせわしいさま。
7.声を掛ける: 呼びかける。話しかける。
8.落ち着く:① 動揺が静まり、安定した状態になる。
【質問】 記事を読んで次の質問に答えてください。
1. 全日空機が関西空港へ緊急着陸した理由は何ですか?
2. 全日空は今回のような事故は始めてのことですか?