中居正広さん 芸能活動 引退発表 自身のファンクラブサイトで
2025年1月23日 21時14分
女性とのトラブルが報じられていたタレントの中居正広さんが、自身のファンクラブのサイトで芸能活動を引退すると発表しました。
記事内では中居さんが発表したコメント全文も掲載しています。
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中居正広さん 芸能活動の引退発表
中居正広さん(52)をめぐっては、おととし、女性との間でトラブルがあり、その後、解決金を支払ったとする記事が一部週刊誌などに先月、掲載されました。
これに対し、中居さんは今月9日、自身の事務所のホームページでトラブルがあったことを認め「示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました。心よりお詫びを申し上げます」などとするコメントを出していました。
中居さんは民放のテレビやラジオで複数のレギュラー番組を抱えていましたが、その後も、批判は収まらず22日までに、すべての番組の放送終了や降板が決まりました。
そして23日になってファンクラブのサイトを通じて芸能活動の引退を表明する文書を公表しました。
この中では「私、中居正広は本日をもって芸能活動を引退いたします。これで、あらゆる責任を果たしたとは全く思っておりません。今後も、様々な問題に対して真摯に向き合い、誠意をもって対応して参ります。全責任は私個人にあります。改めて、相手さまに対して心より謝罪申し上げます」などとしています。
そして最後にファンに向けて「こんなお別れで、本当に、本当に、ごめんなさい。さようなら…。」と締めくくっています。
その後、中居さんは誰でも閲覧できる事務所のホームページでも同様の内容をつづったうえで「37年間、ありがとうございました」などと改めて引退を報告しました。
中居さんは国民的アイドルグループ「SMAP」の元メンバーで、所属していたジャニーズ事務所を離れ、独立してからもテレビ番組の司会や俳優として幅広く活動していました。
《中居正広さん コメント全文》
少しでもお先にご報告
私、中居正広は本日をもって芸能活動を引退いたします。
なお、会社であります【(株)のんびりなかい】につきましては、
残りの様々な手続き、業務が終わり次第、廃業することと致します。
ご報告にあたりましては、
私がこれまで携わらせて頂きましたテレビ各局、ラジオ、スポンサーの皆さまとの、
打ち切り・降板・中止・契約解除等に関する会談がすべて終了し、
本日となった次第でございます。
これで、あらゆる責任を果たしたとは全く思っておりません。
今後も、様々な問題に対して真摯に向き合い、誠意をもって対応して参ります。
全責任は私個人にあります。
これだけたくさんの方々にご迷惑をおかけし、損失を被らせてしまったことに
申し訳ない思いでなりません。
そして、
改めて、相手さまに対しても心より謝罪申し上げます。
関係者各位の皆さま、ご迷惑をおかけしました。
重ねて、お詫び申し上げます。
大変、大変申し訳ございませんでした。
ヅラの皆さん
一度でも、
会いたかった
会えなかった
会わなきゃだめだった
こんなお別れで、本当に、本当に、ごめんなさい。
さようなら…。
2025年1月23日
中居正広
SMAP 元メンバー3人がコメント
中居さんとともに「SMAP」のメンバーとして活動した稲垣吾郎さん、草※ナギ剛さん、香取慎吾さんの3人が連名でコメントを発表しました。
(※ナギは「弓」へんに「前」の下に刀)
「突然のことでまだ心の整理がついておらず、言葉が見つかりません。
現在お話さしあげることは控えさせていただければと思います。
ご理解いただきたくお願い申し上げます」
専門家「世の中の価値観とずれあったか 説明責任果たして」
アイドルや芸能界について詳しい江戸川大学の西条昇教授は中居正広さんについて「コントでの笑いやシリアスな演技もできるエンターテイナーであるとともに、司会者としては頭の回転が非常に速くて明るいし、間も良いし、さばきもうまく、起用するテレビ局にとっては信頼して番組を任せられるタレントだった。その中でテレビの世界の王様のように扱われ、本人もある種いろいろな力があると思ってしまったのではないか」と分析していました。
また、今月9日に発表した中居さんのコメントについて「『今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました』というひと言が炎上したが、世の中の人権に対する意識とのギャップが大きかった。テレビの世界にいるうちに、世の中の価値観とずれてきてる部分があったのではないか」と指摘しました。
そのうえで引退の発表や今後について「突然だったので、タイミングとしては驚いた。フジテレビが、第三者委員会を立ち上げて、トラブルそのものだけではなく、その背景や構造などにも問題がなかったのかを調べることになると思うが、問題を徹底的に洗い出し突き詰めて、明らかにしていく必要があると思う。守秘義務とは関係のないところで話せることはあると思うので中居さんには業界のためにも責任を果たしてもらいたい」と話していました。
【動画 記者解説】突然の引退発表 背景は?
科学文化部・堀川雄太郎記者の23日午後1時のニュースでの解説です。
(※動画は3分7秒 データ放送ではご覧になれません)
Q.中居さんの引退の理由は?
A.きょう、中居さんが自身のファンクラブのサイトでコメントを出しました。それによりますと、これまで携わったテレビ各局、ラジオ、スポンサーとの、打ち切り・降板・中止・契約解除等に関する会談がすべて終了し、本日の発表となったと説明しています。
その上で中居さんは「これで、あらゆる責任を果たしたとは全く思っておりません。今後も、様々な問題に対して真摯に向き合い、誠意をもって対応して参ります」としています。
Q.突然の引退発表の背景で考えられることは?
A .中居さんと女性とのトラブルが一部週刊誌などで最初に報じられたのが先月のことです。その内容は、おととし、中居さんと女性との間でトラブルがあり、その後、解決金を支払ったとするものでした。中居さんは民放で複数のレギュラー番組を抱えていましたが、民放は急きょ、放送をほかの番組に差し替えたり、出演シーンをカットしたりするなどの対応をとりました。
こうした中、中居さんは今月9日、自身の事務所のホームページでコメントを発表しました。このときは、女性とのトラブルがあったことは事実だと認め、双方の代理人を通じて示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになったとしていました。
また、このトラブルにおいて、一部報道にあるような手を上げる等の暴力はないとした上で、先方との解決に伴う守秘義務があることから、発信を控えていたとしていました。
しかし、その後も民放は、中居さんが出ていた番組を打ち切りとしたり、司会を降板させたりするなど、影響は広がり、きのうまでにレギュラー番組はすべてなくなっていました。
また、一連の報道の中で中居さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられたことをめぐり、フジテレビの番組でのコマーシャルを差し止める動きが大手企業の間で広がっていました。
こうしたなかフジテレビの親会社の「フジ・メディア・ホールディングス」は、きょう午後、臨時の取締役会を開き、これまでの対応に問題がなかったかを検証するため大株主などから求められている独立した第三者委員会の設置について協議することにしています。
◆中居正広(なかい・まさひろ)さん 経歴
撮影:2020年
中居正広さんは、神奈川県出身の52歳。ジャニーズ事務所に入って1988年(昭和63年)、アイドルグループ「SMAP」のメンバーとなり、リーダーをつとめました。
「SMAP」は「夜空ノムコウ」や「世界に一つだけの花」などのヒット曲を次々に出したほか、テレビのバラエティー番組などにも数多く出演し、国民的な人気を集めました。
個人でも幅広く活動し、テレビドラマや映画でたびたび主演を務めたほか、バラエティー番組の進行役や野球の中継まで幅広く活躍し、NHKの紅白歌合戦では6回にわたって司会を担当しました。2016年(平成28年)に「SMAP」が解散し、その後、2020年に事務所を退所して独立したあとも中居さんは複数のレギュラー番組に出演していましたが、女性とのトラブルを受けて1月22日までに、すべてのレギュラー番組の放送終了や降板が決まりました。
2025年1月9日
2025年1月17日
街の人からは 「ショック」「しかたない」
タレントの中居正広さんが芸能活動を引退すると発表したことをうけて東京 渋谷では、さまざまな声が聞かれました。
女性(50代)
「私はSMAPが大好きだった世代なのでショックです。最後に表に出て、きちんと説明して欲しかったです」。
女性(10代)
「引退は知らなかったです。母も中居くんがすごく好きで一連のニュースは見ないようにしていました。やってしまったことが本当なのであれば、見られなくなるのは残念だけど、しかたないと思います」。
男性
「テレビでよく見ていた人の引退表明なので、悲しい気持ちはあります。裏でいろいろやっていたのはショッキングでした」。
女性(10代)
「引退するしかないだろうなと思っていました。業界のなかで、すごいことになっているなと思っていました」。
フジテレビ側の対応と影響
タレントの中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられたことをめぐってフジテレビの港浩一社長は、今月17日に開いた記者会見で、トラブルが起きた直後の2023年6月初旬に把握していたと明らかにしましたが、女性のプライバシーの保護などを理由に事案を公表せず、中居さんが出演する番組を続けてきました。
また、会見で港社長は弁護士を中心とした調査委員会を立ち上げる方針を示しましたが、今後の調査について会社は「日弁連=日本弁護士連合会のガイドラインに基づく第三者委員会ではないと思う」と説明したことから独立性が担保されているか不透明だという批判が相次いでいました。
フジテレビの一連の対応を受けて企業の間では自社のコマーシャルを見合わせる動きなどが急速に広がっていました。
また、フジテレビの親会社「フジ・メディア・ホールディングス」の大株主や一部の社外取締役からもフジテレビの対応を批判する声があがり、フジテレビと親会社は対応の見直しを迫られていました。
こうした中「フジ・メディア・ホールディングス」は、23日午後2時半から臨時の取締役会を開き、これまでの対応に問題がなかったかを検証するため大株主などから求められている独立した第三者委員会の設置について協議することにしています。
これに続いてフジテレビは臨時の取締役会を開き、親会社の議論の結果を受けて第三者委員会を設置する見通しです。
一方、大株主の投資ファンドは今月17日のフジテレビの記者会見での対応を批判した上で開かれた形で早期に記者会見を開くよう求めていてフジテレビが今後、どのような広報対応をとるのかも焦点となります。