제목   |  [02/15]大阪でアイスコーヒーを“レイコー”って呼ぶのなんでなん? 작성일   |  2024-02-08 조회수   |  27170

大阪でアイスコーヒーを“レイコー”って呼ぶのなんでなん?

 

 

 

 

 

「レイコーちょうだい」

 

大阪の喫茶店で、そんな注文を聞いたことありませんか?

 

「レイコー(冷コー)」とは、冷たいコーヒー=アイスコーヒーのことです。

 

でも、なんで大阪でこう呼ばれるようになったんでしょうか?

 

そもそも、本当に通じるんでしょうか?

 

季節外れではありますが、街に出て調べてみました。

 

(大阪放送局 ディレクター 田隈佑紀/三田村昂記)

関西人は略すのが好き?

まずは、「レイコー」について、大阪の街に出て皆さんに聞いてみました。

神奈川から来た40代女性

「レインコートのこと?聞いたこともないです」

観光客の人は知らない様子。

 

やはり関西ならではの呼び方みたいです。

 

こちらの関西の人は。

和歌山在住 20代男性

「バイト先のコンビニで、アイスコーヒー欲しいとき、“レイコー”ってたまに言われるんです。言われるまでわからんかった」

 

コンビニで頼む人もいるんですね。

 

でも、なんでそう呼ぶんでしょう?

50代女性

「いまは冬でも夏でもアイスコーヒーあるけど、昔は冬になかったから、店の中に“冷やしコーヒーあります”って書いてあった。“冷やしコーヒー”だと長いから“レイコー(冷コー)”になったんやと思いますよ。関西の人間略すの好きやから」

 

60代男性

「オレンジスカッシュだったら“オスカ”とか、レモンスカッシュだったら“レスカ”とか、言ってたから、その並びちゃうかな?」

 

アイスコーヒーだけでなく、いろいろな飲み物を省略するようです。

 

やはり関西人の“省略好き”が影響したんでしょうか。

 

人間関係の近さの表れか

レイコーの由来、詳しい人に聞いてみました。

 

関西のコーヒー事情をよく知るライターの田中慶一さんです。

 

はっきりとした起源はわかっていないようですが、もともとは喫茶店で注文を受けた際の店員どうしの略称から広まった可能性があるそうです。

 

ライター 田中慶一さん

「店員が厨房にオーダーを通すときに、“レイコー”と呼ぶのがお客さんに聞こえて、それをお客さんが真似しだしてどんどん定着していった。店員と客の距離感や関係性の近さみたいなものから生まれてきたんじゃないかと」

 

大阪は喫茶店の数が全国で最も多く、身近にあったことから、店員や常連客も顔なじみで、そうした近い距離感の中で生まれてきたことばとのこと。

 

「レイコー」という呼び名には、大阪ならではの人間関係の近さも表れているようです。

 

レイコーはもうすたれた?

ただ、街でみなさんに聞いていると、こんな意見も。

 

60代男性

「もう使われへん。笑われるわ。古い喫茶店やったら『レイコー』で通じるけど、いまたとえばスタバとかで言ってもわかれへんやんか」

 

「昔は言ってたけど、もう言わないですね。街の純喫茶のような店が少なくなったでしょう。それが理由かもわからないね」

 

「レイコー」と呼んでいたというのはだいたい60代以上で、その方々も今はもう使っていないとのこと。

 

調べると、1980年代から90年代、カフェチェーン店が全国に展開し、各店舗で統一した呼び名が使われるようになり、地域独特の呼び方である「レイコー」はほとんど使われなくなったようです。

おしゃれカフェで「レイコー」注文してみた

「レイコー」はもう通じないんでしょうか?

大阪市内のおしゃれなカフェで、実際に「レイコー」と注文し、通じるのか試してみることにしました。

まずはこちら、50代の男性店員は。

 

ディレクター
「レイコーひとつ」

50代店員
「レイコー、おひとつでよろしいですか」

ディレクター
「レイコーと注文して、通じるのか調べているんですが」

50代店員
「大体僕らの年代だったらギリいけるんちゃうかな」

では、若い店員はどうでしょう?

20代店員
「レイコーわからないです。お茶的なやつかなみたいな。冷たい…ウーロン茶?

20代店員
「コーヒーですよね。なにかの…」

やはり若い店員には通じないのでしょうか…。

でも、続けていると。

 

20代店員
「レイコー、アイスコーヒーですね。ちょっと年配の人が使うことばですよね」

30代店員
「レイコー、父親も使うので知ってます。たまに年配の方が『レイコーちょうだい』みたいな感じで常連さんは言われますね」

 

いま「レイコー」と注文する人はほとんどいないようですが、関西出身のお店の人の多くは呼び名を知っていました。

結果は、9つの店舗を回って、ほとんどの店でオーダーに成功しました。

「レイコー」はいまでも意外と通じることがわかりました。

レイコー復活の動きも

実はいま、レイコーの呼び方を地域で復活させようという動きもあります。

レトロな喫茶店が多く残る大阪・新世界では、商店主たちが中心となって「冷コーあります」と書かれたポスターを作成し、地域の喫茶店に貼り出し、現在は10店舗ほどに広がっています。

 

喫茶店の店主
「レイコーって何?って聞くお客さんもいてるよ。地方から、特に関東の方面から来た人はよく尋ねてきたりするね」

 

関西以外の人にとって新鮮な呼び名が、会話のきっかけになっているようです

ポスターを作った新世界町連合会会 近藤正孝さん
「『レイコー』というものを伝えることによって大阪の喫茶店の文化をみんなに知ってもらう、ちょっとしたきっかけになればと思って始めました。ポスターを若い人が写真に撮ったり、話が膨らんだりして、目に見えた反響があります。あんまりチャレンジしてる人おれへんけど、ぜひ新世界に来て『レイコー』って言うてみてください」

どこか温かい、懐かしい響きのある「レイコー」。

ただの、ひとつの呼び方かもしれませんが、大阪の喫茶文化や人どうしの距離感も表れていると感じました。

皆さんも喫茶店にいったときは「レイコーちょうだい」と頼んでみてはいかがでしょうか。

(12月12日「ほっと関西」で放送)

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240207/k10014299521000.html

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