運転手不足が深刻な課題となる中、北海道外のバス運転手が観光の閑散期となる冬の間に道内の会社に出向し、運転業務を担う実証実験が国によって行われることがわかりました。

北海道内ではバスの運転手不足が深刻な課題となっていて、これを理由とした路線バスの減便や廃止が相次いでいます。

関係者によりますと、国の札幌運輸支局は、北海道外のバス運転手が観光の閑散期となる冬の間に道内の会社で運転業務を担う実証実験を新たに始めることがわかりました。

バス会社どうしで運転手を融通する仲介サービスを活用し、通常であれば受け入れ先のバス会社が負担する費用の一部を運輸支局が補助します。

実験は2026年1月から3月中旬まで行われ、広島県のバス会社から出向する2人の運転手を、道内のバス会社が冬道の運転講習を行った上で受け入れ、路線バスの運行にあたるということです。

冬の間、北海道ではスキー客や旧正月で訪れる多数のインバウンドなどでバスの需要が高まる一方、道外では観光の閑散期にあたるため、運転手を確保しやすいということです。

札幌運輸支局では今回の実験の効果を検証し、今後の展開を検討することにしています。