
大手外食チェーンの間で、中国への出店を拡大させる動きが相次いでいます。中国では景気の減速によって節約志向が広がっているということで、デフレ経済のもと日本で培ったビジネスモデルを現地で展開するねらいです。

このうち回転ずしチェーン「スシロー」の運営会社は来月、中国の上海で2店舗を新たに出店することにしています。
会社によりますと、ことし9月末時点の中国の店舗数は63に上り、1年間の出店数は19と前の年の2倍ほどに増えたということです。
消費者の間で節約志向が広がる中、現地では日本とほぼ同じ価格で商品を提供しているということで、運営会社の山本雅啓社長は「リーズナブルな価格が消費者に受け入れられていて、潜在的にはさらに成長できると感じている」と話していました。

中国への出店をめぐっては
▽レストランチェーンの「サイゼリヤ」が、2035年までに現在の2倍の1000店に増やす方針で
▽居酒屋チェーンの「鳥貴族」もことし2月、上海に初めて出店し、現在、5店舗まで拡大しています。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの丸山健太副主任研究員は「中国では景気の減速を背景に実用性を重んじた消費を行う傾向が強まっている。デフレ経済のもとで培った、安さと品質を両立した日本の外食チェーンが受け入れられている」と指摘しています。